イベントレポート

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未来を変える出会いがある。​
共創ライブ #5

2022年11月29日(火)

ご来場者からの質問に答えていただきました!

トークセッションの後には、質疑応答のコーナーが設けられました。その一部をここでご紹介します。

井上さんの小水力発電のお話は非常に興味深かったです。「エネルギーの地産地消」を進めていく中で、ステークホルダーの調整は一つの壁になると思われますが、その難しさはどこにあるのか。また、うまくいった事例なども併せて教えてください。

井上さん :再エネの5大資源には太陽光、風力、バイオマス、地熱、小水力がありますが、関係者との調整が最も容易なのが太陽光。逆に難易度が高いといわれるのが、地熱です。地熱発電のできるエリアには温泉も湧いているため、利害が真っ向から対立してしまうんですね。科学的にはどうであれ、水が涸れてしまうという心理的不安でいえば、小水力も同様です。

一方で、長崎の小浜のように、温泉事業者と一体となって温泉熱を発電に有効活用している事例もあります。小浜温泉では約70%の温泉水が未利用のまま海に捨てられており、この資源を活用することで、エネルギーや利益を地域に還元していくという取り組みです。

地域の発電所が生まれた経緯や使う資源は様々。その一つひとつにストーリーがあります。当然もめ事もあったでしょうし、それを解決していく中で生まれたイノベーションもあるはずです。そうしたストーリーをひもといていくことも、エネルギーについて考えるきっかけになると思います。ぜひ調べてみてください。

ご質問をくださった方、ありがとうございました。

新規事業に取り組む方へのメッセージ

齊藤 三希子さん

エネルギー問題は、私たちの生活に直結するもの。一人ひとりが関心を持ち、行動を変えていく必要があります。ふだんカロリーを意識するのと同じように、「この食べ物が手元に届くまでにどれだけエネルギーがかかっているのか」「自分が1カ月暮らすのにどのぐらいエネルギーを消費しているのか」といったことを意識することも大切です。まずは身近なところから、エネルギーのダイエットを始めてみませんか。

井上 博成さん

私たちが使っている電気はどこからきているのか。再エネなのか、化石燃料由来なのか。そんなコンセントの向こう側までを想像してみることで、同じ電気でも選び方が変わってくると思います。エネルギーの地産地消を応援し、地域のサステナビリティに貢献するという方法もその一つ。これからの日本のためにも、賢い選択をする消費者が増えていくことを願っています。

福田 明さん

カーボンニュートラルや自律分散型エネルギー社会は、ただ口で言っているだけでは実現しません。変革を起こすには、一人ひとりが自発的に意識を変え、行動に表していくことが重要。井上さんと齊藤さんのお話を聞いて、あらためてそれを強く認識しました。私自身も、日々の仕事や暮らしの中でできることから変えていきたいと思います。本日はありがとうございました。

最後に、「共創ライブ#5」にご来場のみなさまのお声をご紹介します

会場では、ご来場のみなさまにアンケートを実施いたしました。「力強いメッセージに勇気づけられた」「リアルな意見が参考になった」「失敗を恐れず取り組んでいきたい」などたくさんのご回答、「とても満足」との高評価をいただいております。ここでは、いくつかを抜粋してご紹介しましょう。

【質問1】共創ライブ#5に参加されたご感想をお聞かせください。

電力の大切さを普段から意識することが大切だと感じました。
(26~35歳 男性)

再エネの価格が2050年でも割高というのは衝撃。できない理由を探すのではなく、技術革新を集中して進めるべき。
(46~55歳 女性)

マルチリージョンEMSは地産地消のその先に実現すると感じました。
(56~65歳 男性)

日本のカーボンニュートラル実現はかなり厳しい
(46~55歳 女性)

【質問2】「エネルギーのDAOは実現するのか?」について、理解が深まった点があれば教えてください

地産地消エネルギー自体が厳しい考えでしたが、とても素敵なコンセプトで実際に動いているプロジェクトもあると知り感動しました。
(26~35歳 男性)

分散型リソースが理想であるものの、個人としてどう取り組むかは難しい
(46~55歳 女性)

やはり推進する方の「熱意」は大切と感じました。井上さんの「熱」を感じました。
(56~65歳 男性)

消費者の行動変容を促すために何をすべきか考えさせられました。
(26~35歳 女性)

EMS、自己託送など、一見矛盾するソリューションかと思ったが、それぞれを最適運用すれば良いのではないかと思った。
(46~55歳 男性)

【質問3】「エネルギー×〇〇」など、掛け算の形はいろいろあります。ご関心のある掛け算テーマを教えてください

エネルギー×通信、エネルギー×町おこし
(56~65歳 男性)

消費者側が再エネを選択できる社会
(46~65歳 女性)

再エネというよりは、エネルギーの調達や安全保障にまつわる話を聞きたいです。
(26~35歳 男性)

ご参加いただいた方には、あらためて御礼申し上げます。
「共創ライブ#5」の模様は、METoA Ginza公式YouTubeチャンネルでもご覧いただけます。ぜひお楽しみください。

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