子どもたちの質問にゲスト解説者たちが回答!
トークセッションでは、皆さんからの質問にゲスト解説者たちが答えるコーナーも設けられました。とくにお子さんたちには大好評で、会場のあちらこちらから一斉に手が上がったほど。最年少質問者はなんと3歳(!)というから驚きです。 そのやりとりをご紹介しましょう。
SLIMの重さはどれぐらいですか?(小学生男子)
金谷:燃料が空っぽのときは190kg、燃料を全部入れると700kgになります。月に着陸したときは、210kg でした。
林:一般的な月着陸機は1000kgぐらいあるので、SLIMはすごく軽いんですよ。
大きい太陽光パネルはなんで付けなかったんですか?(3歳男児)
金谷:小型軽量の機体で月に行くというのがSLIMの目的の一つだったので、できるだけ部品を減らしてダイエットしました。あと、羽根を広げたように展開する大きな太陽電池は、着陸したときに折れちゃうので、ペラペラでよく曲がる形にして、必要最低限の電力をまかなえるよう工夫しています。
SLIMが月に着陸するまでの時間は?(小学生男子)
千葉:23年の9月7日に打ち上げて、24年1月20日に月着陸したので、4カ月半ぐらいですね。月にはもっと早く行くこともできますが、SLIMでは小型軽量化のために燃料も節約しているので、これだけ時間がかかったのです。
SORA-Qを開発した人たちは、ふだんどんなものを作っているんですか?(中学生男子)
石井:新しいおもちゃ開発に活かせる最先端の技術を研究し、試作品を作ったりしています。実は今回のJAXAさんの公募を見つけたのも彼らで、SORA-Qの開発は7年前から始めていました。おかげで、おもちゃ会社でも宇宙に携われるんだってことを証明できました。
SORA-Qにはどうしてしっぽを付けたんですか(小学生女子)
石井:しっぽがあるってよく気づきましたね!しっぽがあれば、転んでもすぐ起き上がって再び走行できるんです。また、しっぽが地面に付けた跡を撮影することによって、レゴリス(月の砂)の様子を観察することもできます。
自由時間にも体験や交流をお楽しみいただきました
トークセッションが終わった後も、VR体験を楽しむ大人たちやSORA-Qの操縦に挑戦するお子さんたちで、会場は大賑わい。ゲスト解説者がみなさんから質問攻めにされる光景も見られました。
会場では、月での暮らしに必要な技術と課題を可視化したイシューブック「Ticket for Luna City®」も展示。地球で役立つ、サステナブルな暮らしのヒントも詰まっています。
「“月”から見る月面着陸VR体験」イベントは、午前・午後の2回とも大盛況のうちに終了しました。この体験が、みなさまの記憶に残るものになることを願っています。ご参加いただいたみなさまには、あらためて厚くお礼を申し上げます。
「“月”から見る月面着陸VR体験」は、METoA Ginza 3Fにて一般公開されています(2024年5月6日まで)。当日来られなかった方も、ぜひこの機会に月着陸のVR体験をお楽しみください。
「“月”から見る月面着陸VR体験1DAYイベント」にご来場のみなさまのお声をご紹介します!
会場では、ご来場のみなさまにアンケートを実施いたしました。「未来について考えさせられた」「実際の関係者からお話を聞くことができた」「臨場感があってとても楽しめた」などたくさんのご回答、「とても満足」との高評価をいただいております。ここでは、いくつかを抜粋してご紹介しましょう。
“月”から見る月面着陸VR体験1DAYイベントに参加されたご感想を教えてください。
これから先の日本国内のロケットの打ち上げ技術が進化して宇宙ビジネス・一般の人でも月に行ける時代になってほしいです!地球環境のことを考えていてとてもよかったと思います!
(40代 会社員)
月着陸のVR体験ができる機会はないので、体験できてすごく嬉しかった。ソラキューも本物を見られて、触れて嬉しかったです。
(40代 会社員)
とてもVRが、細かくてびっくりしました。
(小学生)
自分の幼少期に夢見ていた景色がVRで見ることが出来たので、非常に満足だった。
(20代 学生)
自分が元から知っている知識にプラスされてよかった
(中学生)
親子共々楽しく学び、未来に向けて希望溢れてワクワクした気持ちになれました。またこのような機会があれば、参加したいと思います。
(40代 会社員)
本当に最先端でプロジェクトに関わられた方々の実感豊かなお話は迫力がありました。小学生には難しいかなと思いましたが、沢山配慮いただき充分楽しめました。
(40代 会社員)
開発までの苦労やいろんなケースのシチュエーションに備えた準備などをしれて興味深かったです
(小学生)
大人だけでなく未来ある子供にもわかりやすく説明していただき、とても楽しく勉強させていただきました
(主婦)
ご参加いただいた方には、あらためて御礼申し上げます。
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VOICE #055
宇宙に住む未来って本当にくるんですか?