イベントレポート

イベントレポート

あたりまえの『ウラガワ』展あなたの日常を支える、ふだん見ることのない世界を覗いてみよう

開催期間:2018年12月20日(木) 〜 2019年3月5日(火)

毎日使っている電気やスマートフォン、街やスタジアムで見かける大型映像装置。その技術や仕組みはどうなっているの──? そんな日常を裏側で支える驚きの仕掛けをご紹介するのが、METoA Ginza第10弾イベント「あたりまえの『ウラガワ』展」です。よく知っているはずの身近なモノやコトの、知られざる部分にフォーカスした今回の企画は、お子さんから大人の方、そして海外からのご来場者にも大好評。その様子を、みなさまから寄せられたコメントとともにご紹介します。

デザインのプロが魅せるウラガワのおもしろさ

「とってもおしゃれな展示ですね(60代男性)」「展示物もまるでインテリアみたい(50代女性)」というお声を方々からいただいた今回の企画。実は、「あたりまえの『ウラガワ』展」をプロデュースしたのは、三菱電機のデザイン全般を担当する「デザイン研究所」なのです。宇宙から環境・エネルギー関連、ビル・昇降機、交通・社会インフラ、家電にいたるまで、三菱電機がつくるさまざまな製品にカタチと使いやすさを創出するデザインのプロが、本企画ではそのウラガワをご紹介。大きなモノから小さなモノまで、原寸大にこだわった展示にも、たくさんの反響をいただきました。

まずは、“小さなモノ”からご覧いただきましょう。

ミュージアムで堪能するスマホのウラガワにある極小世界

METoA3(3F)に登場したのは、超ミニミュージアム。大きな額縁の中に飾られた米粒大の名画をルーペや虫眼鏡を使って鑑賞する、という趣向です。そのひとつを拡大してみると、小さな銅箔板に浮かぶ「モナ・リザ」の絵が。そしてこれは描かれているのではなく、三菱電機のレーザ加工機で無数の穴をあけてつくった作品だということがわかります。

直径わずか0.1mm以下の穴を1秒間に約6,000個正確にあけることができるこの技術は、スマートフォン内部のビルドアップ基板の構築に使われています。つまり、これが“スマホのウラガワ”というわけです。「驚きました。こんな素晴らしい技術のおかげでスマホが薄くなっているんですね(30代男女)」「レーザ加工機による精密加工って聞くとむずかしいけど、こうやって絵で表現してくれるとわかりやすいですね(30代女性)」

会場では、自分の指と作品をセットで撮影できる「指先フォトスポット」をご用意するほか、複雑な電子回路が組み込まれたスマートフォンの基板イメージも展示。知られざるウラガワの小さな世界をとことんお楽しみいただきました。「スマホの中ってこういう風になってるんですね。極小の穴の位置が1ヵ所でもズレたら機能しない、とても精密で重要な技術。まさにウラガワを見ました!(30代女性)」

オーロラビジョンの仕組みを光の部屋とパネルで体験

同じくMEToA3(3F) では、大型映像表示装置「オーロラビジョン」のウラガワにも迫りました。こちらは、“いつも遠くから見ているものを、近くで見るとどうなるか”、というテーマの展示です。

正面が巨大なオーロラビジョン、左右が鏡に囲まれた特設ブースでは、映像をぐっと間近に見ることができます。遠くから眺めるとくっきり色鮮やかな映像も、近づいてみると「赤」「緑」「青」3色のLEDの光が点滅しているだけ。これら無数のLEDを専用のコントローラにより「同期制御」することで、美しく鮮明な映像を描き出しているのです。「鏡張りだから、見ていると引き込まれそうな空間ですね。でもすごくきれい! たった3色でこんなに鮮やかな映像を映し出せるなんて不思議です(30代女性)」

オーロラビジョンは、数々の球場やスタジアムでも採用されています。会場ではその一例として、阪神甲子園球場で実際に使われていたLEDパネルの一部を、ご自由に触れていただけるかたちで展示しました。これがとても好評で、「阪神ファンなので、引退したオーロラビジョンを見られたのはうれしいです(50代男性)」「意外と重いんですね。このパネルがたくさん連結してオーロラビジョンの大画面になっているなんて知りませんでした。勉強になりますね(20代女性)」「オーロラビジョンをこんなに近くで見れたり、実物のパネルをさわれるなんて、とても貴重な体験ができました(40代男性)」など、たくさんのご感想をいただきました。

電気のウラガワを学んで、街を光り輝かせよう!

METoA 2(2F)でご案内するのは、「電気のウラガワ」。壁いっぱいに広がる大都会の夜景と、両脇に設置された2つの巨大オブジェで構成されています。これは、電気をつくる「タービン発電機」と、電力の安定供給を支える「高電圧遮断器」の原寸大オブジェ。その大きさとカタチに驚くご来場者も多くいらっしゃいました。「タービン発電機って初めて見ましたが、MRIみたいですね(20代男性)」「遮断器っておもしろい形をしているんですね。アイスのコーンみたいです。この形にも意味と役割があるんですよね(40代女性)」

タービン発電機は、回転エネルギーを利用して発電する仕組みで、そのスピードは毎分3,000回転(50Hzの場合)。原寸大オブジェでは、コイルが高速回転する様子もご覧いただきました。また「高電圧遮断器」は、落雷などで異常電流が発生した際に電力を遮断し、瞬時に正常な通電に戻してくれる装置です。

会場では、そうしたトピックスを展示やタブレットを使ったクイズでご紹介し、正解するとタブレットの画面上にアイテムが現れる仕掛けをご用意。このアイテムをMEToA VISIONに向けて指で弾くと、街にイルミネーションが灯ります。「うわあ、きれいで楽しい!(小学生女児)」「オブジェも仕掛けもおもしろいけれど、何より夜景の映像がとてもいい。ずっと見ていられます(50代男性)」と、お子さんにも大人の方にも大人気の催しでした。

連動グッズやコラボスイーツ、期間限定イベントも続々展開!

「あたりまえの『ウラガワ』展」では、イベントと連動したグッズやコラボスイーツも登場しました。まずMEToA 1(1F)のショップでは、鏡に映すとカタチが変わって見えるオブジェや、平面なのに立体的に見えるトリックアート、工作キットなどをラインアップ。どれも、「ウラガワ」が気になるグッズばかりです。また、併設のMEToA Cafe & Kitchenでは、植木鉢のように見えるスイーツ「プランターティラミス」をご提供。見た目と味が全く異なる驚きの一皿は、このイベントにぴったりと評判でした。

全館一体となってお届けした「あたりまえの『ウラガワ』展」。このイベントをさらにお楽しみいただくために、期間限定で「“ウラガワ”体験ラリー」も開催しました。各フロアを回ってクイズに回答していただいたお客様に、METoA Cafe & Kitchenのお食事券やタービン発電機ストラップを抽選で進呈するという内容です。

「“ウラガワ”体験ラリー」終了後は、絵本作家ヨシタケシンスケさんとコラボレーションした期間限定イベント「ヨシタケシンスケ りんごかもしれない、○○○かもしれない」を実施。METoA2(2F)で展示していたタービン発電機や高電圧遮断器から連想される、「かもしれない」カタチを描いてみるというユニークな企画です。描いた絵はオリジナルカレンダーにして、参加者全員にプレゼントしました。

ウラガワを知ると、モノの見方も変わってくる

ふだん何気なく使ったり見たりしているモノやコトたちのウラガワをご紹介した今回のイベント。意外な気づきや発見に出会えた方も多かったのではないでしょうか。どんな物事も、いつもと違う視点から見つめ直してみることで、新しい発想につながります。「あたりまえの『ウラガワ』展」が、そうしたモノの見方や発想力を養うきっかけとなれば幸いです。

最後に、ご来場者からお寄せいただいたお声の一部をご紹介します。

電気は当たり前に使っているのに、その仕組みについては全然知りませんでした。「あたりまえの『ウラガワ展』」ってぴったりのタイトルですね。大人になっても勉強することがたくさんありますね。
(30代女性)

発電の仕組みや技術のウラガワを楽しく学べる、面白い内容でした。海外の人にもぜひ見てほしいですね。
(50代男性)

楽しく遊びながら勉強できるっていいですね。こういうの好きです。
(20代男性)

三菱電機さんは本当にいろんなことをやっているんですね。丁寧に説明してもらったので、展示もよりわかりやすく、楽しめました。
(30代女性・お子さま連れ)

ベビーカーを押しながら体験できるイベントはうれしいですね。子どももグズらず付き合ってくれました。
(30代女性・ベビーカーのお子さま連れ)

子どもがここの展示を大変気に入っていて、何度も来ています。以前の展示も見ましたが、うちの子は今回の展示が好きみたいです。もうガイドになれるくらい通っています。
(海外の30代女性・お子さま連れ)

ミニミュージアムに感動しました。アルゼンチンにはこのような技術を間近で見られるような施設はありません。次のイベントも見たいですが、短い滞在期間ではむずかしいですね。次また日本に来たときに立ち寄ります!
(20代・アルゼンチンからの旅行者)

こんなに素晴らしい内容を無料で体験できるなんて、さすが日本です。子どもも喜んで参加できるし、勉強にもなります。中国はこういうところを学ぶといいですね。
(30代男性・中国からの観光ツアー)

このエクシヴィジョンはとても良いですね。私の家族もみんな楽しんでいます。
(30代女性・フランス人家族)

あたりまえの『ウラガワ』展」にご来場くださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。